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01/30/2006

村上龍と村上春樹の新刊。

昨夜ツタヤで何を血迷ったのか(そんな大袈裟なことでもないのだけど)『セイント・オブ・ウーマン』のDVDも借りてしまったので、今朝10時から観る。アル・パチーノは退役前に自分の悪巫山戯から自ら盲目になってしまった元陸軍中佐を演じている。その虚無感には底がない。だけど他人と関わる部分においては厭世感を伝えないんですよね。やっぱり凄いね、パチーノ。そのまなざしの奥底に何が湛えられているのかとじっと見入ってしまいました。

本日購入したのは村上龍の『文学的エッセイ』と村上春樹の『意味がなければスイングはない』の2冊。いったいいつになったら読めるんだろう、って(笑) 早くGWにならないかなあ....それさえ取れるかわからないのだけどさ。
龍の方は1997以降の短いエッセイがピックアップ編集されたもの。装丁が安っぽいんだか豪奢なんだかよくわからない。案外そんな受けを狙ったものかもしれない。『寂しい国の殺人』を出したシングルカット社発行。
一方春樹の方は「ステレオサウンド」という雑誌にじっくり腰を落ち着けて2年あまりかけて書かれた音楽に関する幾つかの長文のエッセイがまとめられたもの。僕的には『ダンス・ダンス・ダンス』以降の春樹の小説はイライラさせっぱなしでちょっと受け付けがたいものが多いのだけど、エッセイや紀行文はどれもすーっと入っていけて、よい。
半身浴しながらシダー・ウォルトンについてかいた文章を読む。愛があって、いいね。

January 30, 2006 in books | | Comments (0)

01/29/2006

ブエノスアイレス、『僕のスウィング』

久しぶりに土曜に休みが取れて、モーニングショーの『僕と未来とブエノスアイレス』を観に行く。ちょっと気になっていたのは『モーターサイクル・ダイアリーズ』の共同制作者が監督したということだけ。予備知識は他にはゼロ。
舞台はブエノスアイレスのオンセ地区にあるガレリア(商店街)。老いも若きもモラトリアムでゆらゆらしているようで、商売的にはあまりぱっとしない一画。なんか、大阪は船場の、ちょっとディープでアナクロな商店街の趣きといったらいいか。彼らの主体性を探るように不安定な手持ちのカメラが移動を続けて止まない。

特になんていうことはない。淡々と「僕はどこにいるべきか」の模索が浮遊しているばかり。それが不思議に心地よいんだけどね。あんなこともあったよな、と笑って振り返ることのできる人生だったら別にそれでいいんじゃない? ってかなりポジティヴ。それを象徴していたのは昔ナチの時代にポーランドでクラブシンガーをしていたおばあちゃんでした。

全編を通じて流れる、サティのグノシェンヌをなぞるような音楽がよかったけど、なにも邦題に「ブエノスアイレス」って言葉をつけることもないんじゃ....

お昼は梅田スカイビルの地下でカツ丼を食べて帰宅。調子が悪いのか、ウチの相方はまだ寝ている。モーツアルトのレコードを気の向くだけの音量でかけ続ける。内田光子とバックハウス。あと、バルトークのコンチェルトを1曲。勢いでiTunesで昔一番気に入っていたバーンスタインのモーツアルトを購入する。FM録音したカセットテープがどうしても見つからなくってさ。

相方が起きて来て、「もう2時やで」といったら「だから何?」と返されてワケの分からない気分になる。

夕方近くになってアップルのコールセンターに今はほぼ亡きiBookの症状を説明し、ピックアップデリバリーを依頼する。3度電話したのだけど、3人3様の対応があって、それなりに面白かった。しまいには購入時に増設したメモリの取り外しまで体験させてくれたしね。僕的には貴重な体験だった。

6時からプールで泳ぐ。先週程のカラダの重さはなかったけど、ほんとに疲労がたまっているだろうから流すように淡々と泳ぎ、トレッドミルマシンでも9〜10k/hで何も考えずただ淡々と走る。
帰宅して遅い夕食後、ツタヤでトニー・ガトリフの『僕のスウィング』を借りて観る。今月頭に観た『愛より強い旅』同様、特にこれといった脚本もない。なんつうか、映画的な作為がいっさい無い。もしエリック・ロメールがジプシーだったらこんな映画を撮るよな、という感じで。『海辺のポーリーヌ』を思い出したりしてさ。

泥酔した医者が「鉄条網をみるとムカつくんだ」と言ったシーンにはドキッとした。そういう背景を持った血なんだね、ガトリフは。
『愛より〜』よりはずっとすんなり映画の中に入っていけてよかった。音楽も。女だけの演奏会の練習のシーンには鳥肌が立ちました。

January 29, 2006 in films | | Comments (2)

01/26/2006

レッドスター、スーパーカップ。

鈴木隆行のレッドスター・ベオグラード移籍が決定した件。どういうことなのだろう。ストイコビッチが絡んでいるというハナシもあるけど、よりによってなんでまた鈴木なんだろう? セルビア・モンテネグロねえ....オシムは関係ないよなあ。ミロセビッチか誰か、セルビアの選手とクラブチームで一緒になったことがあったっけ? 違う、それは川口か。
鈴木には興味がないけど、数年前にフットサルをやっていた時、チームのユニフォームがピクシー在籍時のレッドスターのアウェイユニだったので、今はどんな
デザインなのだろう、とその辺で興味はある(笑)

って、深夜にこんなエントリ書きすることでもなく、そんなことより2月25日のゼロックススーパーカップでは長谷部、アレックス、坪井は28日のセルビア・モンテネグロ戦出場のため欠場するのだろうけど(まさか、ガンバでは宮本、遠藤がスーパーカップを選ぶわけもなく)、なんつうか、無駄なスケジュールだよな。昨年ヴェルディが天皇杯とスーパーカップを獲ったけど結局リーグでは降格したということもあるから、ここは浦和、負けてもいいんじゃないか、とか思ってしまう。温存しましょうってね。欲張るとロクなことがない。(←根が小心者なので(笑))
つっか、全てを獲れるキャパを持ちつつあるのだけどさ、浦和は。

January 26, 2006 in football | | Comments (2)

01/24/2006

バックハウスのモーツァルト。

昨日500円で買ったバックハウスの中古レコードが、よい。モーツァルトの定番、幻想曲ハ短調とソナタの10番、14番、それにロンド イ短調が入った1955年秋のリサイタルの録音。もちろんモノラル。
僕的にはバックハウスといえばベートーベンになるのだけど、こういうちょっと無骨で力強いモーツァルトってのもいいものですね。繊細さには遠いけど、深淵と寛容さがある、というかさ。昨年は一時期ジョアン・ピリスのにハマっていたけど、しばらくこれを聴くことになりそう。一音に対する厳しさが堪えられない。
Backhaus

午前様の毎日には相応しいような気がするしさ。

January 24, 2006 in music | | Comments (0)

01/23/2006

毎度、ながらの日曜。

ひとりで朝食を済ませるいつもの日曜。せっかく年始に健気に白峯神社で所属チームの優勝祈願をしながらも京都サンガに移籍してしまった林のことをぼーっと思う。サッカーの神さんはフットボールビジネスにはタッチしない。
玉田は名古屋に移り、ヴェルディの大悟も慶行も林も山田もそれぞれに散った。FCは徳永が加入し加地が出て行った。G大阪は播戸が戻り、宏太が大宮に。メンバー的にはちょっと凄い顔ぶれになってきたけど、こんなんで機能するのだろうか大宮は。
それに比べて浦和の安定した補強ぶりは盤石の感。ちょっとスタイルが変わるのかもしれないけど、無限の攻撃パターンが想像されて、嬉しくてしかたない。ポストプレーヤーの懐の深さを極限に利用しためまぐるしくも有機的な攻撃が今から楽しみだ。

11時過ぎにプールへ行ったのだけどうしようもなく身体が重く、ほんの200ほどで止まってしまう。疲労しきっている感じ。とくに足腰があきれるほど重かった。ブレストを交えて20分足らずで切り上げ、トレッドミルもほんとに軽く流すだけにする。アクティヴレストとはいうけど、今日ばかりはもうちょっと寝過ごしていた方がヨカッタのかもしれない。

帰りに中古レコード屋に寄ってなんか良いのがないか物色する。モダンジャズ以前のんが欲しかったのだけど、どこも高いんだよね。仕方がないのでバックハウスのモーツァルトとアバド+ポリーニのバルトークを買う。David Molarsの12インチ2枚組を見つけたのだけど、あまりそんな気分じゃなかった。そんな気分ってどんな気分なのか上手く説明出来ないけどさ。

夕方遅くなってから相方と再び梅田に出、ヨドバシカメラに行く途中ふと立ち寄ったお店でガジュマルの小鉢を購入。これはかわいい。どんなふうに根が垂れ下がってくるのか楽しみではあるけど、まあ、そんな気の遠くなるような時間のことを思っても詮無いか(笑)
ヨドバシではキーボードパッドを購入。ATOKが欲しかったけど、高い。あと、電源コードとfirewireとUSBを一緒くたにしてくれるハブがないかなーとうろうろしたのだけど、あるワケないかそんなもの。でも、あったらいいよなー。
その後重い足を引きずりつつ最近の週末夕方の恒例となったハービスエント地下のカフェに行き、ビールとアンティパスタ。相方はバスペールエールを飲んだのだけど、ああ、僕もこっちにすればヨカッタ。ちょと飲ませてもらい、ウマいッって思ったもんね。苦みはあるけどコクが深いから甘いのかな、と微妙なウマさでした。Alavis_1

帰宅後すぐに半身浴、南アフリカのシャルドネ(断るまでもなく安いが、フツーにウマい)を飲みつつ遅い晩ゴハンのあとはPowerBookをいじりながらバックハウスを聴きつつこのエントリ書き。
書きながら、相方にクリームを使って足をマッサージしてもらう。乳酸が絞り出されるようなイメージをしつつ(笑)
親指の又の根元が猛烈に痛い。どこが悪いのだろうと反射区を調べてみたら、首の異常ということでした。まさに!!

January 23, 2006 in life | | Comments (0)

01/22/2006

マシン交代、バックアップに関する悲劇。

午前様続きの昨今。忙しすぎでなんつうか、帰宅するまで12時間近く腹に何もいれない日が続いている。こんな生活に慣れたくはないのだけどな。
っつうワケで愛用のiBookもオシャカになって相方のWINで寝る前に数十分だけ細々とネットしていたのだけど、一昨日友人にもっぱらDVD鑑賞でしか使用していないというパワーブックG4 12インチを破格値で譲ってもらい、ちょっと久しぶりに環境が整った、という感じ。さすがにスペックが違う。はえぇ。らぐじゅありぃな感じ。

だけどiBookが壊れるまえにしておいたバックアップが完全ではなく、iTunesに入れていた曲が半分近く吹っ飛んだ。悲しい。Music Storeで購入した分は1曲もバックアップされていなかった。悲しい。ブラウザのブックマークもいっさい残っていない。さらに悲しい。ブログでのリンク集からいくつか辿っていくしかないのだろうな。

最近TBスパムがひどいので、初期設定としてはTBを受け付けないようにした。しばらくご勘弁ください。

January 22, 2006 in life | | Comments (0)

01/19/2006

パソコンほぼ不可な生活、サンダーランド戦とモウリーニョ。

日を追う毎に午前様の毎日に近づきつつある今日この頃なのですけど。
愛用のiBookがほぼ完全につぶれてしまって、ウチの相方のデスクトップタイプの、それこそ過去の遺物的なWINでネットをするしかなく。このWINも絶不調のようで、OSの再インストールをした方が良いようなのですけどヘタしたらパソコンという「生活の機能」から離れてしまわなければいけない日がくるかもしれず、迂闊には再インストールなどできやしないらしい。
っつうことで、友人から安くパワーブックを譲ってもらえそうなので、その日までは淡々と。だからエントリのアップも細々と。
っつうか、仕事忙しすぎーで、いつパワーブックを手に入れられるかわかりゃしない、溜息ばかり。おまけにトラックバック・スパムがあまりにも酷すぎる最近だしさ。何の得にもなりゃしないだろうに。

サンダーランドvsチェルシーを観た。帰宅したのは55分あたりだったのだけど、仕掛けのバリエーションと自発性がスゴ過ぎる。どんなふうにモチベーションを植えつけたらあんな攻めができるのだろう.....と、呆然としましたね、ったく。
サンダーランドにしても、現在最下位とはいえ「コイツらだけには負けたくねえからさ」、って開き直りの気概がとんでもなかったしね。あのキーパーの気持ちの入り方はちょっと半端じゃなかった。

Jがこのレベルに追いつくことが出来るのは一体いつになることやら....と詮無い事を思ってしまう。
そうこうしている内に、おなじ数だけプレミアリーグも進化するのだろうし、その距離は一向に縮まらないように思えて仕方ないのですよ、ほんま。
あちらでは「つまらんサッカーをしてやがる」と揶揄されてばかりのチェルシースタイルですが、どうなのでしょうね、次に誰がどう仕掛けていくのか、誰がそれを受けてシンクロしていくのかとワクワクすることばかり。挑戦者の気概と王者のメンタルが同居しているなーと思えて仕方ないのですけど^^

モウリーニョを描いた映画が企画されているらしく、わははは。
それだけ映画人たちにとっても制作においてインスピレーションを掻きたてられる対象ってことか。当のモウリーニョはジョージ・クルーニーが演じるらしい(一瞬思ったのは、まさかリチャード・ギアじゃねぇだろうな、だったのだけど)。
うーん、あまり娯楽性のある映画にはしてほしくないな。できれば『ロッキー・ホラー・ショー』みたいに、アングラ的にカリスマ的な作品になったらいいな(笑)

January 19, 2006 in football | | Comments (2)

01/15/2006

3つのorz...

休日出勤。仕事に持ちこんでいた自分のi-Bookをやっと解放させる事ができた。ご苦労であった。
昼過ぎに帰宅して、背中の痛みとか慢性的なだるさにうんざりしてレバニラ炒めを作って食べる。っつうか、スーパーには鶏のレバーしか置いていなくて、orz....
牡蛎醤油だけで良かったのか、イマイチであった。今度作るときはきちんとレシピを見て作ろうと思うけど、何故かレシピ見て作ると不味くなっちゃうんだよね。直感でやるほうがマシな気がする。

プールに行ったつもりが水着を忘れていることに気付いてまたorz....
仕方なしにトレッドミル中心にジムトレを軽く流す。そうしているうちに首筋の右側まで突っ張るような感じを覚えてきてよくない。肘もときおりひきつれるような感じがある。疲労だなー。

仕事で新しく使うことになったThink pad(パソコン歴14年ほどにして、WIN は初)をソフマップあたりで見てみようとウチの相方を呼び出したところ、(人のものを勝手に使っていながら)i-Bookがおかしくなったとか言い出して、今日3度目のorz......
またセーフブートで立ち上がってしまい、Air Mac を認識しなくなった、とか。どーなってんだろう、今年は年明け早々からほんっとにロクなことがない。後厄もおわったはずなんだけどな(笑)
なんとかなるだろうと思って目的のThink padで遊んだ後、コードが断線しかけていたマウスに見切りをつけてワイヤレスのマウスを購入。日曜の夕方にたまに立ち寄るスタンディングバーでビールを引っかける。今日はことのほか客が多くて端っこの方で。日曜もみんな働いてんだよな、8割方スーツを着ていた。Hokuto



帰宅してからマックを立ち上げる。セーフブートだ.... 仕方なしにリセットボタンを押したりOSのCDRから立ち上げを試みるが、そうしている内に立ち上がった後、アイコンも何も表示されなくなる。オカシナ音までし始めたし(泣)
というわけで相方の遺物的なWINをお借りしてこのエントリを書いている。また仕事に必要になるかもしれないからなんとか今月中に修理が終わってくれればいいのだけど。

January 15, 2006 in life | | Comments (0) | TrackBack (7)

01/14/2006

今更ながら。

PC使用歴10数年目にして初めてWINを使うことになり、ストレス溜まりまくりの昨日今日。もちろん、仕事上のことなのだけど。

愛用のiBookはワケ有りで会社に置いてきているので、仕方なしにモブログでエントリ書き。ウチの相方はWIN専門なのだけど、マシンを借りてエントリアップする気にはとてもなれない。なんか、あっという間に神経がササクレ立っていくのが分かるのだ。A-TOKが入っていないことからして想像を絶している。

そういうワケでネットからちょっと離れていたのだけど、あっという間にいろいろなことが変わってしまっていて呆然とする。最たるものは浦和への王様復帰とDF獲得の件。結局、小野は古巣に戻ることに何かはっきりとした意義を見出だしたのだろうし、ローテ使いにおいて若手にメドがついたと思われたDFメンツにしても来年のACLを考えての補強なのだろうし、納得がいかないわけでもないが、千葉と比較してみればやり方の安直な感は否めない。現行戦力でどうすれば怪我もなくシーズンを越せるか、徹底的に考え抜いたようには思えない。そう簡単にはいかねぇよな。

やっと『バットマン・ビギンズ』を観る。早いうちにエントリをアップしたいけど、とりあえず『ブレード・ランナー』に並ぶカルト的なものを感じた。ゲイリー・オールドマンが素晴らしい。

January 14, 2006 in life | | Comments (0) | TrackBack (1)

01/10/2006

『海を飛ぶ夢』、カフェ『アメリ』

目が覚めて腕時計を見たら正午前だった。休日とはいえこんな時間まで....とがばっと起きたけど、隣で相方はまだ熟睡中。毎度の休日の通り一人で寂しい遅い朝食かとそのまま起きてリビングに立ったら、部屋の時計は8時20分。腕時計の電池が止まっていただけだった。一度 orz... となりはしたけど、ちょっと得したような気分で朝食後、昨夜借りてきたDVDを観る。

海を飛ぶ夢』。尊厳死を扱った重い映画だったけど、濃密な午前を過ごせた。
ワグナーの『トリスタンとイゾルデ』が甘美だったしさ。それにしてもあの移動カメラはどんな手法なんだろう。ヘリコプターだけだとはとても思えない。森を抜け丘を抜け、海岸にたどり着き、愛し始めている女性が散策している元へ辿り着くカメラ。
CGが使われているのだろうか。

監督のアレハンドロ・アメナーバルは30歳そこそこ。驚いた。アルモドバールといい、あるいは正確にはスペイン人ではないのかもしれないけどトニー・ガトリフといい、どうしてスペインはこんな思惟の深い映画人を輩出するのだろう。昨日ガトリフの『愛より強い旅』を観ててちょっと考えさせられたけど、自らの出自において民族を重視する土地柄ではレゾンデートルを求める強さがそのへんの愛国者たちとは違うのだろうか。
舞台はラ・コルーニャ(ということは彼らはガリシア人の設定なのだろう)。死を願う主人公の甥っ子はもちろん、デポルティーボのファンである(いいねー^^)。サッカーを好きなだけの普通の田舎の少年が叔父の尊厳死の意志を理解していく様がまたせつない。叔父が遺書代わりに残そうとする詩をパソコンで代筆していく際にどんなに辛辣な言葉でミスを咎められても、最初は気分を概してふてくされるけど、健気に「あ、そうか」って感じですぐに立ち直ってしまう。ああ、こんな素直な少年時代を送りたかったなー、とか思っちゃいますね。わはは。
登場人物みんなさりげなくもの凄い演技を見せている。自分の意志を法的に認めさせるべく雇った女性弁護士を演じた、アルモドバール映画の常連セシリア・ロスを彷彿とさせるベレン・ルエダはなんとこれが映画デビュー。
絶句する。

尊厳死を題材に取った映画としてはドゥニ・アルカンの『みなさん、さようなら』の方がシニカルさからくるユーモアが冴えていて好きだけどさ。

午前中のうちにプールに行って泳ぎ、トレッドミルで走る。走りながら家を出る前にニュースで見た沖縄の成人式での男の子たちのことをぼーっと考えていた。毎度のことだけど、あきれる。メディアがでしゃばるからこうなるとわかっていてもでしゃばらずにはいられないのだろう。今年の男の子たちは酒を浴びつつ笑いながら「これが琉球魂や!」とカメラに向かって叫んでいた。それを目にして両親、あるいは地元の人たちは何を思ってただろう。

スポーツクラブを出た後、相方の指示で先にひとり北新地南側のカフェ "Amelie" に入る。ここにあずまや的なスペースがあって同窓会らしい20歳前後の集まりがあった。みんな普通だった。袴、振り袖姿はなかったけど、成人式のあとの集まりだったのかもしれない。
本当に普通のコたちだった。

Amelie_1 っつうか、他の客達も、ほんとに等身大に人生を伸びやかに生きる若い女の子同士、という客層。すごい健全な感じがしましたね(笑) カップルは一組だけだった。もしかして『アメリ』という店の名前のせい?
相方が来たところで遅いランチを食べる。生ハムとサラミとじゃがいものガレット。ガレットを食べるのは初めてだったけど、僕的にはチャパティの感覚で 食べてみた。ちょっと塩気があって、面白い。でもフレンチカフェなんて、なんだかなー。Garette

January 10, 2006 in life | | Comments (2) | TrackBack (8)