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02/24/2007

王者、ずさん。

浦和レッズ、今季公式戦オジェック初采配。ブルズカップと指宿合宿についての情報を拾う限りではまだ今季は期待できないなと思っていたのだけど、その通りだった。合宿が終わった後、オジェックを含めて「時間が足りない」というのが総合的な感想に思えただけに。
でも、「足りない」というのは本当でしたね。

結局ストーブリーグでは6人が出て行った(レンタル含)代わりに入ってきたのは阿部1人だけだったわけだけど、これでよかったのかどうかまだ分かるはずもない。ACL次第では夏にまた動くかもしれないし、このまま維持するかもしれない。僕は、ちょっとマズいだろう、若手が上がってくる信頼できる目算があるわけでもないのに、と思っているのだけど。ブッフバルトのもとではついにセルヒオも赤星も細貝も先発の器量を獲得できなかったし、直近のU22代表戦では浦和からは誰も出場しなかった。それなのに阿部という中堅だけ?

で、今日のゲームなんだけど、コンディションは選手当人にしか分からないとしても、ミドルは相変わらず枠に行かない、足下の競り合いで必ず負ける(身体の入れ方では勝負になっていない)、組み立てて行く上での意思疎通はバラバラ、それより何より、走り負けている。
ディフェンスの際、エリア近くでのマークのずらされ方は尋常じゃなく、ガンバ大阪の小気味のいいパスまわしに翻弄されっぱなし(この時期あれだけの攻撃ができるというのも凄いが)。
が、完封されるって、これが本当に昨年の王者なの?

さて、オジェックはどう動くのだろう。というより、このゲームを観た限り、まず選手同士がどれだけ話し合っていけるか、のような気がした。
それにしても課題は多過ぎ、重過ぎる。

つっか、敵とはいえ、今日の遠藤、素晴らし過ぎ。

 

February 24, 2007 in reds | | Comments (4) | TrackBack (0)

02/19/2007

『善き人のためのソナタ』

まっすぐな、いい映画だったと思う。
ホーネッカーの全体主義の下、市民が常に国家監視の状況にある緊張感の中で息の詰まる生活を強いられた時代の、東欧らしい淡いブルーグレーの色調がそのまま物語のトーンになっている。登場人物たちのいろいろな思惑が交錯する、静謐で、骨太な物語。ドラマティックな演出は皆無だけど、横糸に恋愛感情が絡み、置かれたぎりぎりの状況の中での登場人物たちの苦悩の描写はスリリングでさえある。

題材はヘヴィだけど、ところどころユーモアもある。無表情な国家保安省局員を演じたウルリッヒ・ミューエの微妙な表情の変化に僕らはそのユーモアをたどることができる。また、国家監視の手先という立場に立つ者が、劇作家と舞台女優という芸術家カップルの生活を(反体制であることの証拠をつかむために)盗聴することで逆に自分の中の何かが変わっていくという人間的な魂の揺らぎをも、ミューエの眼差しにたどることができる。
そういう幸福感。

たとえば劇作家のアパートからくすねてきたブレヒト(ある意味「西側」の象徴)の詩集を読んでいるときの表情もよかったが、白眉はラスト近く、ある出来事を目前にしてその無表情があまりの哀切さのために破綻してしまったときと、ラスト、書店員にギフト包装しますか?と訊かれて「いや、それは私の本だから」と何のこだわりもしがらみもない清々しさに満ちた表情を見せたとき。 
もしこの主人公ををピーター・セラーズが演じていたら...なんてことをふと思った。いや、それだけ絶妙の演技だったということだけど。釘付けになった。

その忌まわしい過去を、後世になんらかの形で遺していかなければいけないという責任を思うより、いつまたあんな世界に逆戻りしてしまうんだろうという恐怖の方が先に立つ。その恐怖心がある限り大丈夫だとは思っても、33歳でこれを監督したフロリアン・フォン・ヘンケル・ドナースマルクが「国家保安省」を取り上げたその勇気のことを記憶しておかなければと思っても、所詮人間だ、何度でも飽きずに繰り返すのだろう。世界にそういう可能性のある舞台はまだ残っているのだから。
逆に、また「そのとき」が来てしまうなんてことがないようにこういう映画が存在するのだろうし、意味があるのだろう。レーニンにとってベートーベンのピアノソナタ第23番がそうだったように。

Sonate

オフィシャル

 

February 19, 2007 in films | | Comments (6) | TrackBack (12)

02/17/2007

『パフューム』はB級コメディか?

この映画に関する予備知識は「香りにまつわるサスペンス」、ダスティン・ホフマンが脇役演ってる、ということぐらいだったのだけど、意外にもかなり笑える映画だった。いやほんと、意外にも。

これは喜劇でした。何が喜劇って、公開は3月なのでネタバレさすワケにはいかないのだけど、少なくともチラシ他で謳っているような「スペクタクルサスペンス」ではない。観た人はきっと同意してくれると思う。まあ、オフィシャルにも出ている予告編を見れば、あれ? サスペンス? と違和感を抱くだろう。

ウチの相方はブラックコメディやなと言っていたけど、うーん、どうだろう、ブラックではないと思うのだけど、お金をかけたエログロ絡みのB級コメディであることは確か。2時間20分ほどあるけど、全然飽きさせない。18世紀半ばという背景が僕にはちょっとツボだったのだけど、それ以外にも、飽きさせない要素は多く、見応えのある作品。

たとえば脚本はオーソドックスだけど、物語自体がところどころ破綻していて、とにかく突っ込みどころが多いし、ウチの相方は、主人公が杉本哲也にしか見えなかったらしくてぷるぷる(笑いをこらえて)震えてたし(そう言われてみればたしかに似ていたね)、ラストまでの10数分は確かに「映画史にその名を刻む、スペクタクルサスペンス超大作」かも知れないwww と吹き出さずにはいられない。

シュールといえばシュールなんだけど、なんか、どっか間が抜けてんだよなー。
音楽についてはそういうわけで、せっかくのサイモン・ラトルとベルリンフィルもちょっと持て余し気味の感じでした。

 

February 17, 2007 in films | | Comments (4) | TrackBack (6)

02/13/2007

誕生日色を教えてくれるサイト。

昨日のエントリ絡みで、PANTONE でぐぐっていたら、誕生日色を教えてくれるサイトがありました。→COLORSTROLOGY

Colorstrology3
ちなみに僕の誕生月色は PAGODA BLUE 。グリーンみがかったブルーか。チャートでいえば #009999 かな。自分で言うのもなんだけど、しっくりくる色です。わりと好み。例えば画像処理する時なんかこのあたりの色のフィルターかけてダブルトーン処理したりとか、よくしますし。
誕生月のキーワードは WISDOM, TRUTH, VISION 。いやいや、そんな、立派過ぎる。


誕生日色は CARIBBEAN SEA で、チャートでは #006699だろうか。 性格診断はPLAYFUL, SMART, ROMANTIC ってところ。ちょっと不釣り合いに華やかな気もします。「カリブの海」、だしなー。
でもまあ、納得、かな(笑)

っつうか、PANTONE カラーのタグ番号をチャートで教えてくれるサイトってないのかな。

 

February 13, 2007 in others | | Comments (0) | TrackBack (0)

ソフトバンクモバイル、PANTONEの広告展開のこと。

SoftBank Mobile の CM が目立っていますね。春モデルの今回は、ノーランズの "I'm in the mood for dancing" を使ったもの。これまで音楽はキャメロン・ディアスの時にバリー・マニロウのコパカバーナ、ブラッド・ピットの回がエアロスミスの "Walk This Way" (ウチの相方は、あれは RUN DMC だと主張していますが、どうなんでしょう?)と、Bent Fabric の "JUKEBOX" 。この一連の選曲はどこがやっているんだろう。70年代〜80年前半のシーンに詳しい代理店員、か。なんというか、時代の空気を読むのがうまいなー。

でも、この20色展開の PANTONE という商品のCMはAppleの5色のiMac(2002年だっけな)のCMを彷彿とさせますね。ローリング・ストーンズの "She's A Rainbow" (動画じゃないけど、曲が聴けて、マリアンヌ・フェイスフルの画像も楽しめるので→"She's A Rainbow")が流れてきたので僕はのけぞりましたよ。うまいなー、って。もしかしてAppleが自ら代理店やったのかなー、なんか、ドツボやなーって。

あるいはソフトバンクの代理店員はこの数年前のAppleのCMをいつか使おうと狙っていたのでしょうか。で、それならば...と考え続けてきてそのうちにPANTONEの製品を思い出して。製品開発があってそしてPANTONEと提携、だったのでしょうね。
そのままPANTONEと名付けるあたり業界臭ぷんぷんですが、ノーランズのあの曲がそんな背景を見事に消し去ってくれています。

でもねー、au でも docomo でもそうなんだけど、携帯ショップってどうしてどこもあんなコンビニエンスな印象なんだろうね。手軽であることはいいけど、ステイタス感は全然ないですね。携帯電話にステイタスなんて必要ないけど、必要以上に貧相な感じ。ソフトバンクは原宿に巨艦店を出して、あー、本気やなーとも思えるけど、什器を含めての店舗設計というか、店舗販売での切り口を180度変えたほうがいいように思うのですが、どうなんでしょう?

 

February 13, 2007 in products | | Comments (0) | TrackBack (2)

02/11/2007

いくつかのリアル。

朝起きてから『題名のない音楽会21』で村井祐児のクラリネットを聴いた後、HDDに録ってあったテレビ東京の『憧れの都へ イタリア感動‘音’紀行』を観る。期待していたから録画したのだけど、コンセプトのよくわからない番組だった。構成もなんだかなー、だったし、カメラワークも編集もほんまにプロの仕事? と思うくらいひどかった。ちょっと「世界ウルルン滞在記」に似た構成部分もあったので、その技術を盗めよ! っていうような。筧利夫が案内人やっているのに、もったいない。

ストラディバリの故郷クレモナで新進のヴァイオリニスト宮本笑里(のだめオケで弾いてるらしい。オーボエ奏者宮本文昭の娘)がバイオリン製作の短期留学(これも番組なんだけど)をするのを取材していながら、話は終盤になって唐突にヴェルディに収束し、え? そうなの? ってなもんである。結局、親切な美術館館長さんがストラディバリウスを聴かせてくれたことと、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の『最後の晩餐』が観れたところがハイライトだったかな。

ちなみに、バイオリン制作のブログとして、菊田ヴァイオリン工房が写真とともに素晴らしいです。いったいどーやってそんな制作過程の写真撮れるんだよ、と。セルフタイマーなのかな。時々入ってくる猫たちがほんとに自然で、生活の一部という感じが素敵です。

夜、FOXテレビをつけたらイニャリトゥの『21g』をやっていたのでびっくりする。ヘヴィな映画だし、DVDもあるし、ウチの相方が「ねえ、これ観ながらゴハン食べるの?」と聞いてきたのでやめておく。ほんの10分ほどだったけど、改めて、手持ちのカメラワークと増感処理されたフィルムの質感の素晴らしさにため息が出る。メキシコの空気の中で生活してきた人のセンスなんだろうなーと勝手に納得する。湿度のことを考えれば、日本映画であの独特の乾いたリアルさを出すのはまず無理だろう。乾いているんだけど、それだけにイニャリトゥ映画の中で人々の絡み合う情念は、傷を開いて生々しい。

『バベル』が待ちきれないが、イニャリトゥにはアカデミー賞は獲って欲しくないような気もする(汗

日曜夜は例によって「うるるん」だけど、今回のカンボジアでの地雷探索・撤去編は僕的にはヒット。現在は内戦があるわけでもないのに自分の命をかけて地雷撤去し、畑を開墾していかなければいけない村人たちの話。この種のリアルは僕らには現実味がないからこそ迫ってくるリアルなわけで、ちょっと想像すると、いや、マジで恐い。
地雷といえば真っ先に思い出すのはベトナム戦争を舞台にしたティム・オブライエンの『本当の戦争の話をしよう』という小説だけど、これは情緒を排した作風が逆に生々しくてリアルでした。恐らくあの時代の空気にもっとも親密な作家村上春樹が訳したことが大正解だったのですね。


February 11, 2007 in life | | Comments (0) | TrackBack (1)

こんな夢を見た。

物凄い夢を見た(現在映画公開されている漱石の『夢十夜』ではないけど)。

どうしてまたこんな、と呆れる夢ではあったけど、ベタベタにセンチメンタルな群像劇であったので、起きてからも目を開けないままベッドの中でしばらく反芻していたのだった(←群像劇フリーク)。
自分で言うのもなんだが、よく出来た脚本だった。そうなんだけど、主役がどいつだったのかはっきりしてこない。僕自身であったような気もするし、僕は表には出てこない語り手であったような気もする。20代なかばの『スタンド・バイ・ミー』という雰囲気だった。あるいはアーサー・ペンの佳作『 フォー・フレンズ 』かもしれない。

強烈だったのは基調低音となる主題曲だ(夢に主題曲なんてあったんだよな笑)。あれは誰の歌なんだろう。森田童子の声のようでもあったけど、もっと解放的な声で英語の歌詞だった。最近、リッキー・リー・ジョーンズの来日公演が中止になってショックだったので、リッキーかなといろんな曲を思い出してみるが、どれも全然違う。フランス・ギャル、あるいはシャルロット・ゲーンズブールのようでもあったけど、もっと毒気があって切ない声だった(シャルロットの声より切ないって、ヤバいよな)。ある種の罪を感じさせた。

どうして今更こんな夢、と思うが、わからない。

で、実際のとこどんな話だったのか書きたいのだけど、書けない。だって、思い出せないんだもの(笑)

February 11, 2007 in life | | Comments (0) | TrackBack (0)

02/04/2007

cafe itohen、須川まきこ "Lace Queen"

美味しいコーヒーが飲めるお店を探すためだけのカフェ巡り。チャリをとばして中崎町の北側、本庄西の "itohen" へ。

どこで飲むにしても初めてのところはそのお店のブレンドを飲むけど、ここは浅煎りと深煎りの2種があって、僕は浅煎りをいただきました。きりっとしていて、深いコクとほどよい苦み。好みの味でした。ストレートですーっといけますね。

ここはカフェギャラリーで、ちょうどやっていたのはイラストレーター須川まきこの個展 "Lace Queen"。タッチはビアズレーかジャン=コクトーか。高畠華宵の典雅さもあるように思う。 エロティックな、「女たちの私的な時間」と形容される作品だけど、僕はむしろある種の痛みと、解放させたいけどどこへも逃がしようのない膨れあがった自我のようなものを感じた。
だからこそ作品を描き続けるのか。Itohen1_1

その時、須川氏もカフェにきていた。幸福そうな人だったな。

 

February 4, 2007 in cafe | | Comments (4) | TrackBack (1)

02/02/2007

Google AdSense、CSS、カスタマイズとWEB2.0。

ここ数日、ウチの相方を巻き込みつつ持てる時間を使い倒してブログの CSS をいじり倒している。
きっかけは先日 NHKスペシャルでやっていた「Google革命の衝撃」だった。僕自身、検索エンジンに Google が出てきてからリアルタイムにずーっと利用しているので衝撃というほどの衝撃も全然実感できていないのだけど(それでも Google Earth にはのけぞったものだが)、まあちょっと、目から鱗が1枚ぐらいは落ちた。

ブログに広告(AdSense)を載せるのはデザイン的に本意ではなかったけど、今後どんなふうにwebが変わっていくのか実感したいし、だってだからこそweb2.0の真っ只中なのだし。おまけにこちらが動かなければweb2.0は到底3.0には進化しないしね。シンプルが身上のこのブログではあるけど、カスタマイズにおいてできるかぎりシンプルであるように工夫しながらいじってみる。
あと、サイドバーに検索窓も取り付けた。
他にFlickr バッジを取り付けたり。
音ログとかJamendoなどの音関係のウィジットも入れたいなーと思うが、これ入れたらブログ開くのん、サクサクいかなくなるんだよね。うーん、悩みやま。

Google AdSense については契約上いろいろな制約があるのだけど、極力当ブログに違和感が出ないようにネットでいろいろ調べながら契約内でできる限りのカスタマイズを繰り返す。この辺はいつまで経っても終わりそうにない。広告表示のレイアウトについてはある程度諦めも必要だけど、検索窓のデザインには納得がいかない。かなりブラウザに依存するようで、Safari と Firefox ではがらっと違う。貼り付けるコードのなかでどこをどういじればブラウザに依存することもなくなるのか。うーん、わからない。

そもそもコード自体はいじってはいけないのだけどさ。

あと(ほんまのとこ、これがメインだったのだけど)、ブログ自体の CSS はTypepad内のいろんなページをあさって調べて、ダメもとで試行錯誤を繰り返し、いろいろな数値を変えて微調整をした(バナー部分重点だけど)。

で、どうでしょう?(笑)

February 2, 2007 in web | | Comments (0) | TrackBack (1)