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07/10/2007

U20W杯とアジアカップの意識の違い。

ひとつひとつ積み上げていったものが形となって成果を見せ始めていると感じるU20W杯開催中に始まったA代表のアジアカップは、自分の中ではどうもフレンドリーな印象でまったりとしてしまい、盛り上がってこない。それは多分東南アジアという開催地のもつ空気のせいじゃないかと勘ぐってしまう。「らしい」匂いをもってまとわりついてくる重く湿った空気にたいする親近感というものがあってさ。
いまのところ観客席は殺伐としていて、土地柄的な応援風景をテレビで楽しむことはできないのだけど、だからこそ逆に、タイ、インドネシア、マレーシア、そしてベトナムにはぜひともトーナメントに上がって欲しいと思う。

一方カナダで開催されているU20W杯は適度な温度と湿度で快適な環境のなかでゲームできているようで、とくにどこのサポというわけでもなく純粋にスポーツ観戦を楽しむ観客たちであふれていて(収容人数は2万そこそこなのだろうけど)、ちょっと惜しいプレーがあったときの観客席からのどよめきはテレビを観ているこっちがびっくりするほど。いいなー、楽しんでいるなーとほんとにうらやましくなる。とにかく雰囲気がいい。
日本選手のゴール後のパフォーマンスもウケがいいようだし。このあたり、デカモリシで正解なのだろう。そういう部分も、イベント的にはポイント高い場合もあるし。

カタール戦後、オシムは積み上げていったものを崩されてしまった、と云っていたらしい。それは阿部のミス、ずさんな壁のことを云っているのだろうけど、選手たちはあまりこのドローのことを真剣に考えることもないように思う。オシムなりの選手たちの意識を引き上げるレトリックだろう。積み上げてきたものなんて、まだない。やっと積み上げようとしているところじゃないのか。少なくとも引かれっぱなしのカタール戦での運動量の少なさ、連動の意義の見えなさ、精度の低いパス、プレスの受け方のマズさとか観ていて、何が「積み上げてきたもの」だよ、と思う。 イメージは植え付けられているけど、それがプレーに連動されるにはまだ足りないものが多すぎるようにも見える。
それが何なのか確認するための大会という位置づけでいいんじゃないかと。

とはいえ、今野と啓太の意識の高さには文句のつけようがない。壁の作り方のマズさというオマケはついてしまったけど、この二人さえ昨日のレベルで仕事すれば、トーナメント進出は問題ないと感じさせたゲームでした。
駒野の復帰が望まれるところだけど。
そして案外、開催4ヵ国が期待どおりにトーナメントに上がってくれたら、もっと楽しみが増えそうな気がする。

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July 10, 2007 in football |

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