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02/17/2007

『パフューム』はB級コメディか?

この映画に関する予備知識は「香りにまつわるサスペンス」、ダスティン・ホフマンが脇役演ってる、ということぐらいだったのだけど、意外にもかなり笑える映画だった。いやほんと、意外にも。

これは喜劇でした。何が喜劇って、公開は3月なのでネタバレさすワケにはいかないのだけど、少なくともチラシ他で謳っているような「スペクタクルサスペンス」ではない。観た人はきっと同意してくれると思う。まあ、オフィシャルにも出ている予告編を見れば、あれ? サスペンス? と違和感を抱くだろう。

ウチの相方はブラックコメディやなと言っていたけど、うーん、どうだろう、ブラックではないと思うのだけど、お金をかけたエログロ絡みのB級コメディであることは確か。2時間20分ほどあるけど、全然飽きさせない。18世紀半ばという背景が僕にはちょっとツボだったのだけど、それ以外にも、飽きさせない要素は多く、見応えのある作品。

たとえば脚本はオーソドックスだけど、物語自体がところどころ破綻していて、とにかく突っ込みどころが多いし、ウチの相方は、主人公が杉本哲也にしか見えなかったらしくてぷるぷる(笑いをこらえて)震えてたし(そう言われてみればたしかに似ていたね)、ラストまでの10数分は確かに「映画史にその名を刻む、スペクタクルサスペンス超大作」かも知れないwww と吹き出さずにはいられない。

シュールといえばシュールなんだけど、なんか、どっか間が抜けてんだよなー。
音楽についてはそういうわけで、せっかくのサイモン・ラトルとベルリンフィルもちょっと持て余し気味の感じでした。

 

February 17, 2007 in films |

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Comments

B級コメディとはまたあんまりな、過激な(?)断定ですね。というのも、かつて原作を読んでその耽美的な雰囲気に酔い、すごい小説だなと思った記憶がありますので。原作からコメディというのはちょっと想像しにくい。期待と、それ以上に不安が(!)高まります。

Posted by: | 19 Feb 2007 13:44:56

>雄さま
B級でも、そうとうお金をかけたB級です。僕は小説は読んでいないのですが、「匂い」を追求するというテーマを映画で扱う事に対して、危惧みたいなものを感じていました。ーー結局、それが上手くいかなかった、という印象です。匂いというのは、むずかしいですよね。
でも、ある映画新聞で誰かが、「パゾリーニとフェリーニが嫉妬するだろう」というようなことを書いていましたが、それは大正解だと思います。

Posted by: kiku | 19 Feb 2007 21:44:53

こんばんは、ご無沙汰です。
私もかなり笑えました(^^; 主人公の存在だけが浮きまくってるんですよね。そうとうお金をかけたB級コメディ納得です。

それとJリーグですが、レッズはACLもあって、つけ入る隙がありそうなんで、ガンバが行かせてもらいますよ~

Posted by: カヌ | 9 Mar 2007 00:22:50

>カヌさま
ダスティン・ホフマンが出ている間はあれだけ画面が落ち着いていたのに...と、もったいなかったです。

ACLはすんなりいっちゃいそうなのですが、リーグ戦はとりあえず6月まではじっと我慢します。長谷部、闘莉王、達也に完全復帰してもらわないととてもやりくりできない台所状態なので。
若手が着実に上がってきているそちらがうらやましいっす。

Posted by: kiku | 10 Mar 2007 13:45:41

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