村上ソングズ / 村上春樹、和田誠
村上らしい、ジャズ、ロックのお気に入りの曲についてひとりごつようにぽつぽつ書かれた本。相変わらず和田誠とのコンビネーションが素晴らしく、味わい深いものがあります。
音楽に関する本では「ポートレイト・イン・ジャズ」「ポートレイト・イン・ジャズ2」「意味がなければスイングはない」「さよならバードランド」等いろいろ出していますけど、この「村上ソングズ」くらい洒脱なのも楽しめますね。その代わりあっと読み終えてしまうのが難と言えば難なのですけど。
僕が聴いてきた音楽はかなり偏りがあるので、本の中で紹介されている曲で知っているのは本当にごくわずか。その中からいくつか。
- Autumn In New York / Ted Straeter
ヴァーノン・デュークのお馴染みのスタンダードですけど、このTed Straeter盤は聴いたことありません。シナトラやビリー・ホリディで聴いてます。ここはビリー・ホリデイのものをよかったらどうぞ。
→Autumn In New York / Billie Holiday
- Moonlight Drive / The Doors
ドアーズの "Strange Days" 所収。僕がドアーズのことを知ったのは80年代に入ってからのことなので、彼等に強烈なシンパシーを感じているファンに対してはちょっと距離を感じます。ほとんどのアルバムを聴いてきているんですけどね。やっぱりあの時代だからこそのドアーズだから、なのでしょうか。それにしても、とくに初期のドアーズ、ジム・モリソンの声には本当にジビれますね。
というわけで、YouTube から。
この声はほんとに何なんだろうね。
Moonlight Drive- The Doors- Live Hollywood Bowl 1968
- Blue Monk / Abby Lincoln
お馴染み、セロニアス・モンクの「ブルー・モンク」をアビー・リンカーンが詩をつけて歌ったもの。ボーカルが入ったものはカーメン・マクレエのものしか聴いたことが無くて、アビーのも是非聴いてみたい。ネットではこの二人のが見つからなくて、モンクのトリオのものをYouTubeから。ピアノの向こう側でカウント・ベイシー御大が悦に入っているのがもう、ゴキゲンです。
Blue Monk / Thelonious Monk Trio
- Miss Otis Regrets / Ella Fitzgerald
コール・ポーターのちょっと不思議な味わいの曲。歌詞もデリケートで、奇妙な印象。エラ以外にもベッド・ミドラーとかカーメン・マクレエとか歌っていますが、おもしろい映像を見つけました。Kristy MacColl と、なんと The Pogues の共演!後半ではシェーン・マガヴァンも歌ってます。
The Pogues & Kristy MacColl, VERY RARE Videos !
他にもR.E.Mとかシェリル・クロウ、ライ・クーダー、トニー・ベネット、ジョニ・ミッチェルとか。案の定、ブルース・スプリングスティーンも。ほんとに村上はスプリングスティーンが好きなんですね(笑)
こういった構成で、ぜひクラシック音楽版を出して欲しいなー。
March 2, 2008 in books | Permalink
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