銃とカトリーナ。

「カトリーナ」から1週間が過ぎたけど、被害の全貌が見えてこない。2、3日過ぎてからのニュースではこれは行政の責任がでかいな、スマトラの時にパウエルやらブッシュ父が視察しておきながら自国には何も還元してないなと思ったものだけど、略奪とレイプの報道に接するにつけ、アメリカの病とでもいうようなものを漠然とだけど感じた。

それはもちろん銃社会であることの因果とでもいうもので、じかにそれに触れて日々を過ごしているわけではない僕には想像することしかできないけど、殺されたら一切が終わりなのだから（というよりもっと単純に言えば、銃を前にしての恐怖をどうすることもできないから）、略奪をどうすることもできずレイプに抗することもできない。挙げ句の果ては警官さえ、暴動に対する恐怖から自ら略奪行為に走る。元を辿れば銃に行きつく。銃への威信（というのとは違うのかな）と恐怖が交錯しているあまりにシンボリックな社会。

そんなことを微熱を持ったような感じでぼーっと考えていたのだけど、いかにもアメリカらしい、底辺の黒人たちに対するレイシズムの因果というものがもっと根本にあったのですね。悲しくなるより先に、虚ろになってしまう。

それはそうと、カトリーナ襲来以前からコンベンションセンターに籠城（笑）していたグループのブログには驚いた（紹介記事だけど）。彼らがまっとうな神経の持ち主だったことにもちょっと感動したりした。でも彼らも銃を持っていたんだよな、何丁かわからないけど。