それでも地球は回っている。

先週末、Jリーグ最終節が始まる前に他チャンネルでジム・ジャームッシュの『ナイト・オン・ザ・プラネット』をやっていて、とても集中して観れる心境じゃなかったけのだけど、エピソードによっては久し振りに見入ってしまった。
パリでのエピソード3、盲目の乗客ベアトリス・ダルの過剰さを、タクシー・ドライバー、イザック・ド・バンコレ（『コーヒー＆シガレッツ』）のさりげない、軽くいなすような演技がとても感じよかった。この人は上手いね。
というより、マイノリティーに対するジャームッシュのこういう優しさとペーソスはどの作品にも普遍のもののように思う。
ヘルシンキでのエピソード5、アキという名の酔いつぶれた乗客と、アキ・カウリスマキの重鎮マッティ・ペロンパー演ずるミカという名のタクシードライバー。このネーミングこそジャームッシュのカウリスマキに対するリスペクトが窺えて微笑ましいけど、このエピソードにある悲劇とペーソスも印象的。それでも地球は淡々と回っている、というような。

Jリーグが終了しても、浦和に限らずJ1チームはどこも天皇杯に向けて始動している。大原では軽く調整が行われたらしい。リーグ終了後、いったいこのカップ戦にどうモチベーションを持っていけばいいのかといつも思うのだけど、みんな気を振り絞っているのだろう。ほんとうにキツイと思う。

それでも地球は回っている、ってね。