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07/30/2006

『やさしい生活』

ほとんど邦画は観ないくせに前作『ヴァイブレータ』で度肝を抜かれた寺島–廣木コンビのこの作品だけは気になっていて、大阪での公開を見逃したけど昨日から神戸で始まったモーニングショーを狙って早起きした。ただ最近の寺島しのぶの演技を見たいだけだといえばいえる。
今はさすがに眠い。

観ながらこれは荒井の脚本ちゃうの? と思っていたら案の定エンドロールで荒井晴彦のクレジットが流れたのでちょっと滅入った。リアルタイムの女性を描くのに定評のある作家とはいえ、なぜこれくらいキャッチーなシチュエーション(蒲田の風景への「ノスタルジー」とかEDとかネットでの痴漢募集とか)が横溢した作品を若い人に書かせないのだろうと思ってさ。さすがに豊川悦司や田口トモロヲ等、優しくて不甲斐ない男たちの描写力には唸らされましたけど、確かに。でも案外そういうリアルタイムなものは同世代には映画の脚本としては表現しにくいモノなのかもしれない。

寺島しのぶはいわずもがなの存在感と、絶妙の浮遊感を漂わせていた。でも自分という器を撮影の鈴木一博を含めた廣木–荒井チームで持て余している感も否めない。同世代の共感を得やすいこういうネタでは他の追従を許さない(っつうか、いないんだな、日本人女優が)のはもう分かっているから、早いとこ別天地を求めた方が映画界のため、というような気がする。

カラオケボックスで尾崎豊をフルコーラス歌ったのには唖然としたけど、いやー、豊川、寺島を喰うほどに役を消化していました。男でも惚れるね。

July 30, 2006 in films |

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