見えてきたものースイス戦。
何がどう変わったのか一言で片付けられるものではないけど、こうも有機的なゲームになるとは。いろんな意味で面白いゲームだった。これがサッカーなんだよなー、としみじみ。
どこで何がどう変わるか予測がつかず。ただ、試合後のインタビューでオシムが「すべての偶然も、自分たちがサポートすることによって、幸運を自分たちの方に引っ張ることができる」と言ったのには、ほんまにそうだよなあ....と。走ること、プレスをかけること、リスクを負うこと、すべてに献身的になれば。
スイスの、チーム全員の組織的なプレス(中盤がめちゃめちゃタイトでボールをどこに出しても挟まれていた)に圧倒されて全然押し上げることができなかった前半と、4点を決めて逆転した後半の内容の違いがどこからくるものなのか、それがわからない。
ハーフタイムに日本がどうマークを外す動きを確認したのだろう? と考えたけど、中村俊輔はインタビューでハーフタイムに自分たちのやり方はこのままでいいと確認し、「(後半から)相手が落ちた」と言っていた。
それはもう明らかなんだけど、スイスが速い段階から飛ばし過ぎて疲れていたという感じではなかった。慢心はないだろうけど、早々に2-0としたことで個々の、さらにはチーム全体のメンタルコントロールが難しくなったことはあるだろう。
さらに、日本の右を席巻していた(加地をちんちんにしていた、とも言う)左SBのマニンが前半だけで交代したことで、日本が右でポゼッションできる余裕が生まれたということもあるかもしれない。
あと、多少荒かったけど、フルタイムにわたっての稲本の果敢なプレスが効いていましたね。
噂されていた山瀬トップ下は採用されず、巻のワントップで中盤左に松井が先発。前半からの積極的な突っかけが後半そうそうに実り、PKを獲得。
って、わざと引っ掛けさせるプレーでしたが(笑) うまいですね。
後半半ばで交代しましたが、一番何かが生まれそうな仕掛けをしていたし、一番走っていました。MOMは文句なしにこの松井。オシムが考えていなかった有効なオプションになりました。自分達で考えて判断しろ、というオシムの言葉が松井が入ることでやっと実際にできるようになったというのもちょっと問題だけど。
闘莉王の攻撃参加は今に始まったことじゃないけど、後半11分、自分で持ってあがって遠藤とのワンツーから飛び出してのシュート。相手GKのファインセーブになったものの、CBがやるようなプレーじゃないだろ。闘莉王、おまえってヤツは...
後半に結局松井→山岸、巻→矢野、遠藤→佐藤、俊輔→憲剛と交代していって逆転するも追い付かれ、またPK戦かと思われたロスタイム、代わった憲剛→山岸とつないで絶妙の折り返しを上がってきた憲剛がシュート、GKが弾いたところを矢野がスライディングボレー、で決着。両チームを通じてこの試合唯一の、流れからの得点でした。
松井というキーマンによってオシムの目指すものがはっきり見えてきたというのも皮肉なものだけど、序盤でのゲームへの入り方とか課題が明白になったという意味で有意義な大会になったのでは。
September 12, 2007 in football | Permalink
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