美しい時間。
個人的には熱狂にはほど遠かったけど、なにはともあれドイツW杯も大団円を迎えることになった。フランスvsイタリアのファイナルなんて予想だにしなかったカードだけど、まあ、どっちもラテンだ、楽しいゲームを期待したい。っつったって、リアル観戦する体力はないけどさ。
それにしても中南米のチームがベスト4にさえ残らなかったのにW杯なんて言ってられんのかよ。これじゃユーロじゃん? 北欧、東欧はおろか、アフリカのチームさえ消えた。次の南アフリカ大会ではベスト8にアフリカ、北欧、東欧、中南米勢がそれぞれ1チームは残ってほしいものだけど、どうなることやら。趨勢はしばらく欧州にあると言わざるを得ない。
今朝の3位決定戦、ポルトガルは明らかにモチベーションを失っていて、デコも抑え込まれてなんだかなあのゲームだったけど、終了間際のフィーゴのクロスには度肝を抜かれた。これをクロスと言わずして何と言う? 有終の美を飾るプレーとしては最高にせつない弾道を描いていた。C.ロナウドの、ライトセーバーが宙を切る時の不穏な音を聞くような無回転のシュートも凄かったけど。
フランス大会でのベルカンプのシュートのように記憶に残るプレーはいくつかある。マキシ・ロドリゲスの、あるいはロシツキの、ジョー・コールのシュートもそうだけど、今大会のゴールはGリーグ、セルビア・モンテネグロ戦でのカンビアッソのゴールに尽きる。オランダ、ポルトガルが昇華できなかっただけに、このシュートに至る時間帯の美しさが際立つ大会になったように思う。チームが成熟しているとはこういうシーンにおいて確認することができるのですね。貴腐ワインを飲んでいる時間帯のような。
いや、まだ飲んだことないんだけどさ。
July 10, 2006 in films | Permalink
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