『ひかりのまち』
ロンドン在住の三姉妹を中心に描かれる、週末の家族の風景。ありふれた日常の一部なんだけど、不思議に引き込まれてしまった。物語らしい物語もないのに、役者の表情も含めて換骨奪胎された日常の演出が素晴らしい。とにかく無駄な描写がない。
いかにもCM作家あがりらしいマイケル・ウィンターボトム監督の、16ミリを35ミリに引き伸ばしたフィルムのざらついた質感とマイケル・ナイマンの音楽が被さる雨に濡れたロンドンの夜の薄青い光が、しっくり馴染んでいる。気を衒わず、下手に小細工を施さず。案外、王道なんですね、ウィンターボトムって。構図や編集にあまりこだわっていない作りに好感が持てました。
『9 Songs』『CODE46』しか観たことがなかったのけど、レンタルでいろいろ探してみようという気になった。『ウェルカム・トゥ・サラエボ』とか、ぜひ観たい。
それにしても『WONDERLAND』がどうして『ひかりのまち』という邦題になってしまうのだろう。
September 15, 2006 in films | Permalink
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